2004/01/20

メール道が目指す境地と生き方

eメールでは、顔が見えない、声が聞こえない分だけ、本心を伝えるのは難しいことです。

しかし、ケータイメールで届いた「一言」に感動し、泣き笑いすることもあるのです。だからこそ、単なるメールの書き方や文章術ではなく、eメールに気心を通わせる「メール道」が必要です。

メールを出す方も読む方も、心が弾み、より理解しあえるような、生涯にわたってお互いを高めあえるような深いメールのやりとりを、「メール道」では目指します。誰もが「メール達人」として、見知らぬ人とも気軽にしかも敬愛の念をこめて交流できることが目標です。

おそらく、この道を歩むことは、日々お会いする人との接し方や、電話での話し方にも、変化をもたらすことでしょう。ありのままに、相手の心を感じ取り、自分を表現することもできるようになるでしょう。そして、気がつけば、より前向きに自分の夢を語っているかもしれません。その夢を応援する縁者も、いつしか現れて、生き方そのものさえ変わってくるかもしれません。

そんなお役に立てますよう、ささやかな体験をもとに心をこめてご案内いたします。どうぞ、おつきあいくださいませ。

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2004/01/13

メール道は自己探求と他己探求の道

これから「メール道」を歩もうとする私たちにとって「eメール」は「単なる通信手段」ではありません。

一見、冷たく見える「eメール」でも「気心を通わせ、お互いを高め合う」ことができると思うからです。「気心を通わせる」メールとは、いわば「あうん」の呼吸のようなものです。言葉だけではなく、その裏に隠されたお互いの気持ちまでも、感じ合い、伝え合うということです。

縁あってメールを交わす相手とは、仕事上の表面的なつきあいを超えて一個人として、また、家庭人として、趣味人として、多彩な素顔を見せ合いながら、「全人格」でおつきあいをしたいのです。目先の損得など気にせずに、生涯にわたってメールでつながっていたいのです。そんな「メール縁者」を、ひとりでも増やしたいと願っています。

「メール道」を通じて、これまで出会うことも、深く付き合うこともなかった人たちと、メール縁を結ぶことになるでしょう。できることなら、年代や性別も違えば、職業も価値観も違う縁者たちと、積極的に「気心」を通わせたいと思います。そのことが、これまで知らなかった世界にお互いに気づき、学び教え合うことにつながります。未知なる世界に触れることで、新しい自分にも気づくことでしょう。

「メール道」は、言い換えれば、「自己探求の道」「他己探求の道」そして「相手と自分とを高めていく道」なのです。

だからこそ、生涯かけてでも「メール道」を極めていく価値があると思います。

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2004/01/08

メール道は心技一体の道

もし、貴方が、この「メール道」というタイトルや目次に興味や共感を覚えていただけたとしたら、きっと、これまでの「メール術」や「メール作法」では満足できなかった「同志」だからでしょう。あるいは、eメールで、人生が豊かになった「不思議な体験」を何度となく味わったことがある「縁者」だからでしょう。

例えば、真心がこもったメールに、思わず涙したことがあるかもしれません。友人から転送された面白いメールを読んで、笑いが止まらなかったこともあるでしょう。メールのふとした一言で、相手の思いがけない趣味や特技を発見し、驚いたことや意気投合したこともあるはずです。なにより、思わぬ縁が知らず知らずのうちが広がり、不思議な出会いを重ねているのではないですか?

eメールのやりとりを通じて、たびたび、お互いの心を揺り動かすような「不思議なこと」が起こるのは、単なる偶然ばかりではないと思うのです。なぜなら、そんな「不思議なメール体験」を思い返すとき、いつも何人かの「メール達人」の顔が浮かぶからです。きっと、そんな「メール達人」たちが、半ば無意識に心がけ、実践している「大切な何か」があるはずです。

もちろん、文章術やメールの体裁を整えるテクニックも重要でしょう。ところが、似たような文面で、感動するメールもあれば、嫌な感じがするメールもあるのはなぜでしょう?

おそらく、メール作成の「技術」だけでは、相手を感動させるのには不十分で、そこに「真心」を込める必要があるからだと思います。きっと、メールを書く時の「心がまえ」と「技術・作法」の両方が,どちらも同じように大切なのです。たかがeメールであっても、「心」と「技」とが表裏一体となって「形」になった時にはじめて「感動を呼ぶメール」になるのではないでしょうか?

だからこそ、そんなメールを生み出すための修錬を「メール術」ではなく「メール道」と呼びたいのです。

( 「メール道」書籍版 まえがき原稿より )

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